「The fearless organization」の英語表現をかなり意訳しています。

リーダーとしてのセルフチェック

Ⅰ 場を設定すること

取り組むべき仕事の枠組みを明確化する

・仕事の性質を明確にしているか。
 仕事の複雑さがどの程度のものであり、それぞれがどれくらい関連し合っているか。
 直面している不確実性はどの程度のものか。
 私は、仕事のこれらの側面についてどれくらいの頻度でメンバーに話しをしているか。
 私は、これらの特徴についてメンバーが共通の認識を持っているかしっかり把握しているか。

・仕事の性質を考え、適切な方法で失敗を評価しているか。
 私は、小さな失敗がその後の改善につながっていくことを示しているか。
 私は、新しく始めたことが最初からうまくいくことなどありえないことを強調しているか。

目的を強調する

・私は、我々の仕事の重要性、他との違い、ターゲットとする人々について明確に説明しているか。

・私は、所属している仕事や産業のタイプを考えると明白だと思えても、危機的状況にあることについてどれだけ頻繁に話をしているか。

Ⅱ 参加を求めること

状況に応じ謙虚さを持つ

・私は、自分が全ての答えをもっているとは思っていないことを、メンバーにしっかりと認識してもらおうとしてきたか。

・私は、我々は学び続けることができることを強調してきたか。
 私は、我々が今いる状況においては、全ての人が、次に起こることについて謙虚さと好奇心を持たなければならないことを明確にしてきたか。

気兼ねなく意見を述べることができる質問をする

・私は、口先だけの質問ではなく、メンバーが意見を述べることができるようにする質問をどれくらいしているか。
 私は、自分の見通しをただ述べるだけでなく、どれだけメンバーに質問しているか。

・私は、視野を広げるためと思考を深めるための質問が程よく混ざり合っている問い掛けをメンバーにすることができているか。

システムと仕組みを作る

・私は、アイデアと懸念を系統立てて導き出せる仕組みを作り出してきたか。

・これらの仕組みは、気兼ねなく話し合うことができる安全・安心な環境を確かなものにするよう十分設計されているか。

Ⅲ 生産的な反応

感謝を表す

・私は、思慮深く思いやりを持って耳を傾け、私が今聞いていることは重要な事柄であると認識しているという合図を送っているか。

・私は、私に質問や疑問を投げかけてくれる人を評価したり、感謝したりしているか。

失敗は恥ずかしいものではないとする

・私は、失敗は恥ずかしいものではないとするために、出来うることをしてきたか。
 私は賢い失敗を祝福するために、さらにどのようなことができるか。

・誰かが、悪いニュースを伝えに来た時、その出来事を確実に有益な経験にするにはどのようにしたらいいか。

・私は、次のステップに導くため、手助けや下支えをしているか。

明確な違反には制裁処置をとる

・私は、非難されるべきかどうかの境界線を明確にしてきたか。
 メンバーは、我々の組織において非難されるべき行いとは何かを知っているか。

・私は、今後の行いに影響を及ぼすよう、適切で厳格な方法で明確な違反に対して対応しているか。

雑感

「心理的安全性」の話題は、論理立ててしっかり説明しないと、話題提供を受けた側が「自分たちの組織を否定するために言っているのではないか」といった不快感を持つのではないかという、私自身の不安があり、私にとって心理的安全性の高い安全衛生委員会や産業保健スタッフに順番に話題提供している段階です。不安とは裏腹に肯定的で前向きな意見を頂きホッとしています。

頂いた意見を踏まえ、日本の企業の実態に即した「心理的安全性の高い組織づくり案」を策定していきます(工事中)